海洋浮上都市アトランティス

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ーーーー 「Yeah? I can hear people's voices coming from this warehouse.」 (うん? この倉庫から人の話し声? はしゃぎ声が聞こえるな) 「Is that so?」  (そうなのか?)  二人組の会場内を見回りをしていたテロリスト集団が、11番倉庫の前で立ち止まり訝しんだ。 ―――  11番倉庫内 「あ! やばい! みんなテロリスト集団が倉庫の外にいる。こっちに来そうだよ」  推し活の一人。ひょろ長い男は、通常の人間の数十倍の聴覚だった。外の危険に気が付いて、みんなに知らせた。 「みんな! やっつけてやりましょうよ!」  「いや、イヤー! 恵美ちゃん! 相手が武装してたの見てるんだよ」 「それが何?」 「撃たれると痛いじゃん」 「……」  推し活のもう一人。その男は短髪で、スポーツタイプのがっしりとした男だった。 「もーう。恵美。涙が出そうよ」 「そんなこと言ったってー」  強気の恵美のキツい言葉に短髪は、涙ぐんだ。 「あ、ねえ。こんなのはどう?」  太った男は、みんなに青色のフィールドを展開した。  そのフィールドは、みんなを音もなく優しく包んでいった。
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