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途端にゆっくりと、倉庫へ通じる扉が開いて、テロリスト集団の二人が、そっと入って来た。銃口は今のところ倉庫を向いていない。テロリスト集団の二人は、中の様子を探るために、銃を下へ向けて入ってきていた。
「There's no one there?」
(誰もいないぞ?)
「Are you sure you thought you heard a scream?」
(確かにはしゃぎ声がしたと思ったんだ)
「we are tired」
(俺たち疲れてるんだよ)
「Isn't it unreasonable? It was quite a long journey.」
(無理もないか。かなりの長旅だったからな)
テロリスト集団の二人は、覆面マスクの顔をお互いに見合わせてから、そのまま帰って行った。
しばらくして、青い色のフィールドが倉庫内一杯を包み、それと同時に、20名の推し活と恵美が現れた。
「やったね! ありがと!」
恵美がみんなにウインクして回る。
「ここにいる21人を、一度に能力で隠しやがったぞ。お前も凄いなあ」
「すげえ!」
「ふぅー、疲れたよ」
太った男は、この異能の力を風呂敷包みと呼んでいる。
いわゆる空間などを擬態する能力者だ。
恵美は大きく息を吸い込んでから、遥かステージがあるはずであろう方向を指差した。
「それじゃ、みんな行こっか! これだけ強い推し活さんたちがいるんだもん! 英瑠璃ちゃんと利弧利戸ちゃんを助けるなんて、ちょちょいのちょいよ」
「えーーー!」
「えーー!」
「ここに恵美ちゃんと、ずっといたいよー」
今までの緊張が嘘みたいに、倉庫の片隅に、一人。キザな男が呑気に突っ立っていた。
「あ、でも。テロリスト集団の方々。皆お疲れのようで、これはチャンスかも知れませんよ」
そのキザな男が、唐突にアイドルグループSTARZM・4救出作戦を言いだした。
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