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家庭内別居
交際中から何度も「甘えてほしい」と言われていたが、私には甘え方がわからなかった。
肉親全員から虐待されて育ち、当然親に甘えさせてもらえなかった私は、誰にも甘えたことがなかったからだ。
「もっと甘えてほしい」という手書きのプロポーズの手紙をもらって婚約した。
結婚後も夫が「もっと甘える努力をして!」と不満顔で言うので、がんばって甘える努力をしてきた。
結婚半年でセックスレスになったが、それでも私は誠実に甘える努力を続けていた。
ところがある時、「甘えるな!」と恫喝されたのだ。
不満顔で努力を要求されたから努力していたのに、それを恫喝された私は酷く傷つけられた。
私はこれまで続けてきた甘える努力をやめた。
それでもなんとか気を取り直した私は「行ってらっしゃい」のキスとハグ、「お帰りなさい」のキスとハグだけは毎日欠かさないように心がけていた。
セックスレスでも夫婦の温かい触れ合いを保とうと努力していたのだ。
もちろんキスは、軽く唇を合わせるだけである。
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