「方向音痴は黙ってろ!」(特徴9、2)

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 と本気で不思議がっているのだ。 『俺がデタラメにガチャガチャすれば、どんなメカでも自由自在なのである。なのにどうして、このPCは動かないのだろう?  このワープロ専用機は、どんなFDでも読み込めるのである。なのにどうして、このFDを読み込めないのだろう?』  と同じだ。  大前提が間違っているから、いつまで経っても目的が達成できないのだ。 「その大前提が間違いなのよ」  私が何度も事実を教えてやっているのに、夫 はその事実を否定するばかり。 https://estar.jp/novels/26262710/viewer?page=59から二ページ。  結局、海辺町から遠く離れた山辺町に下山した。もう日はとっぷりと暮れている。夕食の開始時刻を一時間も過ぎてしまっている。 「旅館に電話して」  私が指示すると、彼は旅館に嘘電話。 「すいません、道が混んでて」
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