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小鳥のさえずりが耳に心地よく響き、時折吹く風が彼女の頬を撫でる。弘明と共に歩くその瞬間が、彼女にとって何よりも特別な時間であった。
「綾、見て、あの景色!」弘明の声に振り返ると、彼が指差す先には、緑の山々が広がり、青空が鮮やかに映えていた。
彼の目は、まるで子供のように輝いている。
綾は、その姿を見て、彼の無邪気さに心が温かくなる。
「本当にきれいだね」と綾が言うと、弘明は「一緒に来れてよかった」と微笑む。彼女の心は、彼の言葉に応えるように高鳴り、幸せな気持ちで満たされていく。
二人は、これからも共に歩む未来を想像しながら、ゆっくりと山を登り続けた。
了
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