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#1 ポーカーフェイスな彼女
ここは【日本ウマ娘トレーニングセンター学園】、通称【トレセン学園】
そんな学園の休憩時間、ふと外でぼんやりしていると正門付近が騒がしいことに気がついた
【なんだ?正門付近が騒がしいが…】
声がする方向へ足を運ぶと、正門付近が生徒で溢れかえっており1人のウマ娘が囲まれていた
《きゃー!セナブライトさーん!》
《こっち向いてー!》
【…すごい歓声だな】
『やぁみんな…今日も元気そうだね』
【あれは…セナブライト?(※1)今日も囲まれてるなぁ…】
『あはは、あっ…ごめんね、そろそろ行かなきゃ…みんなまた今度ね』
セナブライトの一声で生徒がはけていく
だけど…セナブライトが取った行動は…校舎と正反対の方向へ足を向けていたのだ
【…セナブライト?教室と方向が正反対だぞ…?】
人目のつかなそうな場所…なんだここ…
『……はぁ』
【ん?この声…セナブライト?】
『苦手…なんだよなぁ…こういうの…僕なんて…』
パキッ…
【しまっ…!バレ…!】
『…っ!?だ、誰か居るの!?』
…バレちゃ仕方ないか、そう思って姿を見せる
『あっ…トレーナー…こんな所で何…してるんですか?』
【セナブライトこそ、こんな所でどうしたんだ?校舎とは正反対じゃないか】
『……唯一の場所なんです』
【……え?】
『…今度、またここでお話します。失礼します…!』
そう言うと足早に去ってしまった
【セナブライト…なんでそんな思い詰めた顔を…】
(…近い内に理事長に聞いてみるか)
ー人物紹介ー
※1:セナブライト
人前ではポーカーフェイスで立ち回ることが主
ただ人に囲まれたり接するのは苦手
自分に自信が持てず、良き評価も素直に受け入れられない自身を正直嫌っている
感情を表に出すことをせず、無理してしまうことも多々…
1人になりたい時は決まって人の目につかない場所へ逃げ込んでは素の自分を出している
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