この愛を選びたい

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この愛を選びたい

「反復横跳び百回」 「うぇえ~」 「『うぇえ~』じゃない。早くやれ」  正直な呻きをもらす大夢(ひろむ)の背中を長登(ながと)が叩く。やらないわけにはいかない、と渋々はじめるが、百回もできるわけがない。トレーニングにしてもきつすぎる。 「はあ……」  こんなの無理に決まっている。ため息を零したら長登の鋭い視線が飛んできた。  怪盗のアシスタント志望とブラック企業、どちらが大変だろう――大夢は真剣に考えてしまった。
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