14人が本棚に入れています
本棚に追加
そう判断した私は、二人のもとへ走り出した。
「ヒェッ……」
ふと聞こえた小さな悲鳴。
そちらへ視線を向けると、ジョニーの妻であるエミリーがペタリとお尻をつけて震えていた。
何に震えているのか。
彼女の足元には、剣と錫杖が突き刺さっていた。
……あ。
その様子を見てなんとなく察した私は、暴れるピーターのもとへ全力で駆けた。
するとピーターは、ギルドマスターの腕を振り払い、倒れ伏すジョニーへと言い放った。
「ウチのマネージャーを侮辱すんじゃねえよクソが!」
続けざまにナターシャも。
「アイコさんはウチのマネージャーです!もう返しませんから!」
こんなん言われたらもう、無理よね。
涙、止まるわけないよね。
「あり゛がどぉぉぉ!」
私は二人を抱きしめた。
とても嫌がっていたけれど、このぐらいは許してほしい。
「うげっ、鼻水」
「アイコさん、苦しい苦しい」
「二人共ありがとね゛。よぐ頑張゛っだね」
一生、推していいですか。
最初のコメントを投稿しよう!