死神と誰かの記憶

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また家だなと思いながら聞こえてきた声に脚を向けた あの母親が死んでいた場所の部屋でよく家族が集まる一室からは光が薄暗い廊下に射し込んだ ゆっくりと背後かは聞こえてきた足音は俺の後ろから壁に手を当て部屋の中へと視線を向ける 「 お休みパパ、ママ! 」 「 お休み、悠希 」 「 悠希、ちゃんと寝るんだぞ 」 優しく微笑む二人の両親に俺は笑みを溢す 『 両親はとても優しい人だった……俺の前だけでは…… 』 部屋から出てきた子供は二階に上がるフリをして立ち止まった 俺はずっと中を見ていれば両親は少しの事で喧嘩をし始めた 「 貴方、またキャバクラなんか行って……私がどれだけ育児と仕事を両立しないといけないの!? 」 「 うるせぇな……俺は会社でストレス溜まってんだよ、家事ぐらい女の仕事だろ 」 「 なんでそんな事を言うの!!? 」 幼い俺は物心つく前から自分の居なくなった後で喧嘩をしてる二人を見ていた いや、知ってたのに知らないフリをしていた 場面は変わり父親が仕事に出た後に母親は玄関で見送れば家から出て来た幼い俺に笑みを溢した 「 行ってらしゃい、悠希 」 「 うん!いってくる! 」 新品のランドセルを背負って走り出す幼い子供の背後で母親は見送った後に近所の方々の声に脚を止めた 「 昨日も遅くまで喧嘩してて 」 「 まったく嫌ね…… 」 少からず近所の方々には夜遅くまで喧嘩する声は聞こえていたらしく次第に両親の評判も悪くなるのも時間の問題だった 父親は母親に暴力を初め母親は其に耐えながら俺の前では笑顔を見せるのは辛かったのだろう ゆっくりと視線を落としてから目線を上げれば場面はあの日に変わっていた 「 見るのか? 」 『 うん、見る……大丈夫だから 』 「 そうか 」 後ろからそっと抱き締めてきたルカに俺は軽く腕に手を置いた 俺が帰って来た時からの場面しか無いが 其でも自分の母親がロープで首を絞め身体は何ヵ所も斬られ血を流し、俺にまで包丁を向けてきた事を見るのは辛く最後は目線を外していた 『 ……うん、父親が何故母親を殺したか分かった……ありがとう……ルカ 』 ソファに座ってるルカに俺は目を開いて告げれば彼は深く息を吐く 「 嗚呼、次はその後だな……覚えてるか? 」 『 病院で目を覚ましたのは覚えてるけど……それ以降は微妙だな 』 眉を下げ笑う俺に疲れてる様子のルカは視線を入ってきたジョンやエルザに向けた 「 少し休憩させてくれ、二人も休んでいい 」 「 はいよ、じゃまた呼んでくれ 」 「 えぇ、続けてなのだから休んでね 」 そんなに続けてだっただろうかと疑問になるも二人はその場を離れオフィスから出ればルカは俺の腕を引き自らの方へと抱き締めてき 何故か嫌ではなく心地のいい人肌に身を委ねて肩へと頭を当てる 「 少し寝る……休めばまた仕事を始めてやる 」 『 うん…… 』 依頼の代償はなんだろうか、会社をクビになったと思う俺には金なんて無かったのだと思うんだが今はとてつもない脱力感に起きてることも出来ずに只ルカと共に眠りに着いた
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