反省してます

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反省してます

流星のバルドールは、帝国に蔓延る魔物を倒しながら、古の謎を解いていくオンラインゲームで、世界中に2,000万人以上のプレイヤーがいるらしい。 ゲームでは、画面上に現れた他のキャラ達とみんなでチャットできるだけでなく、個別チャットもできるシステムが備わっている。 夜、白石くんと時間を約束してゲームにログインした。 タイピングは早い方だからチャットは問題ない。 白石くんもタイピングが早くて、チャットなのにお互い普通に会話してるレベル。 白石くんのハンドルネームKOTAは、きっと「孝太郎」という名前からきてる。 【KOTA:フォローするから 思い通りにどうぞ】 【HARU:ありがとう】 【KOTA:ほら 目の前に魔物】 【HARU:行くね】 わたしの攻撃は何回に一回しか当たらない。 でも、白石くんが、防御魔法や回復魔法をかけてくれて、わたしのダメージを減らしてくれる。 攻撃を避けるのがいっぱいいっぱいの時は代わりに攻撃をしてくれる。 ほとんど白石くんのおかげで何とか魔物を倒している状態だけど、それでも楽しかった。 お互いに都合が合う日は、白石くんとログインする時間を決めてゲームをするようになった。 わたしが妖精キャラなのに対して、白石くんはクマの姿をしたキャラ。 2人とも戦士だったけれど、白石くんの方がレベルが高くて、いろんな魔法が使える。 【KOTA:2体いるんだから 両方見て攻撃避けて!】 【HARU:避けてるつもりなんだってば】 【KOTA:2体が無理なら右だけでいいから避けて! 後はこっちで何とかするから】 白石くんは下手くそなわたしを見捨てることもなく、ゲームに付き合ってくれる。 da02fc35-b5e8-4176-a34b-7e4f57432d3c
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