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白石くんは意地悪？
【KOTA：最近ずっと土日にバイト入ってけど彼氏と遊ばないんですか？】
【HARU：彼氏？ ずっと前に別れてるよ】
【KOTA：それいつ？】
【HARU：このゲーム始めるちょっと前】
【KOTA：彼氏と別れた時の話聞かせてください】
【HARU：どうして？】
【KOTA：参考までに】
【HARU：他の女の子とキスするのを見て】
【KOTA：修羅場？】
【HARU：修羅場じゃないよ 別に怒ってないから】
【KOTA：彼氏のキスシーン見たのに？】
【HARU：そんなことより狩りに行こうよ】
【KOTA：そんなことって】
【HARU：強そうな魔物みっけ！ 攻撃あるのみ！】
【KOTA：逃げるって言葉知りませんよね】
【HARU：戦うのみ！】
【KOTA：チャットやめて 2つを同時に出来ないんだから】
【HARU：頼りにしてます！】
【KOTA：だからチャットやめろって 戦いに集中して】
【HARU：強っ】
【KOTA：チャットやめろ】
【HARU：ごめん】
白石くんは、ゲームの中では時々タメ口だったり、俺様だったり。とても年下とは思えないほど上から目線の時がある。
でも、わたしも言いたいことは言っているからか不思議と腹は立たない。
何よりもやもやした感じが残らない。
【KOTA：レアアイテムGET！】
【HARU：ほらぁ 逃げないで良かった】
【KOTA：彼氏に未練ないんですか？】
【HARU：ない！】
【KOTA：次探してるんですか？】
【HARU：当分1人でいい どうしてこういうゲームの女性キャラって 露出高めな格好なんだろう】
【KOTA：由希さんは防具つけまくってるから見えるとこないじゃないですか】
【HARU：本名を呼ばないで！ ここではHARUだから】
【KOTA：由希って名前かわいいのに】
【HARU：かわいいとか言わない！ ここでは戦士だから！ ほら 群れてるのがいる！】
【KOTA：全部ですか？】
【HARU：もちろん！ 全部倒す！】
【KOTA：彼氏の何がダメだったんですか？】
【HARU：しつこいよ】
【KOTA：好きで付き合ったんじゃないんですか？】
【HARU：ほら 真面目に戦って！】
【KOTA：どうしよっかな】
【HARU：何それ？】
【KOTA：言わないと助けませんよ】
【HARU：人の弱みにつけこんで】
【KOTA：戦いに集中した方がいいんじゃないですか？】
【HARU：え？ なんでこいつ飛ぶの？】
【KOTA：飛ぶやつ苦手ですよね 剣が届かないから】
【HARU：やだ 嘘】
【KOTA：どうしますか？ HPが1になったら終わりますよ？】
【HARU：意地悪】
【KOTA：ちょっと質問に答えるだけです 向こうの攻撃モロ受けちゃって 少しは避けないと】
【HARU：あーっ！】
【KOTA：全然攻撃当たりませんね】
【HARU：嫌だったの】
【KOTA：嫌って何が？】
【HARU：どうしても言わなきゃダメ？】
【KOTA：ダメ】
【HARU：言いたくない】
【KOTA：いいですよ 言わなくて その代わりここでじっと見とくだけだから】
【HARU：助けてくれないの？】
【KOTA：教えてください 何が嫌だったの？】
【HARU：誰にも言わないでよ】
【KOTA：言いません】
【HARU：嫌だったの キスするのが】
【KOTA：OK サクッと終わらせます】
言葉の通り、わたしにはついていけない早さで白石くんは魔物を倒した。
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