あなたと私の関係は?【書籍未収録短編】

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 なんて現金な私の身体。先生からの連絡だとわかると疲れは吹っ飛び、身体は軽くなり、頭がはっきりする。すぐにでも立ち上がって踊れるくらいの回復力に自分がびっくりだよ。 『おつかれ。今年はいろいろありがとう。来年もよろしく』  胸の奥がじわりと熱くなった。  今年最後に最高の言葉だよ。  先ほど見ていた夢の内容はすっかり頭から消えている。  そうだ。過去のことなど、どうでもいい。  せっかく神様が与えてくれた未来を、私は無駄にしちゃいけない。  寝る前に中途半端なところでやめていたメッセージを確認する。 『今年は大変お世話になりました。来年もよろしくお願い』  テレビ画面の向こうでは年始へのカウントダウンがはじまっている。  私はメッセージを修正することにした。最初の『今年』を『去年』に変える。  あと10秒。  すばやくメッセージの続きを打ち込んでいく。  5、4、3……。  テレビから聞こえる声に合わせて私も指先を叩く。  2、1……。  メッセージを送信、と同時に時刻は0時となり、テレビ画面から歓声がわき起こった。新しい一年のはじまりだ。
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