桜が咲く日

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半泣きでそう尋ねれば、彼は何かに耐える様な表情を浮かべた。 「後悔するなよ」 そう耳元で聞こえたと思うと、日向は激しくキスを仕掛ける。するりと日向の舌が私の口内へと滑り込み、ビクっと身体が跳ねた。 今までならば、ここでどうしていいかわからなくて、カチカチになってしまうのだが、淫らな水音に頭の中はドロドロに溶けていく。 そのまま優しくソファに押し倒され、何度もキスをされていると、いつの間にか下着だけになっていた。 今まで服を脱がされていたことすら気づかなかった自分に驚いてしまう。 「彩華、大丈夫か?」 誰とも抱き合うことはできないと思っていた。病院まで行こうと思っていた。 でも、自分でそれはすべて違っていたことに気づく。私は日向がよかったのだ。 「日向、日向」 何度も名前を呼べば、日向は優しく頬を撫でて安心させるように微笑んでくれた。 昔から、ずっとこの笑顔が大好きだった。 この日、私は大好きだった初恋の人に抱かれた。 次の日、まだ朝早く目を覚ますと、日向のジャケットがかけられていた。 しかし、予想通り日向の姿はなかった。 「またいっちゃった……」
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