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部長にもプロジェクトが終わったら、やめるという話はしてある。今は大切な時期だから、みんなには内緒にして欲しい、そう伝えた。『産休明け戻ってみたが、やはり子供が保育園になじめなかった』もっともらしい理由に部長は残念がってくれたが、仕方がないと言ってくれた。
元来、仕事も好きだが、料理をしたり子供と一緒に温かい家庭を作るのが夢だったが、ひとりで瑠香を産んだときそれは諦めた私だったが、日向が原因で仕事をやめることになるとは。すべてあの夜の自分の行動が原因だ。後悔していないかと言われれば嘘になるかもしれないが、瑠香を授けてくれたことには本当に感謝している。
あのまま、誰とも一線を越えることなく、仕事だけで生きていたかもしれない。瑠香を授かることができたことは、一番の宝物だ。
「東雲、今日で決めるぞ」
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