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出会い
「だから、暴力は良くないと思うんだ!」
「なんだ?弱いくせに、オレに刃向かうのか?英次くんよ」
バシ!ドン!ドバ!ゲシ!
「痛っ。だから、暴力は」
ドシ!ドン!バシ!
「もう終わりか?」
英次は、傷だらけで動けない。
「ふんっ。弱いくせに」
吐き捨てて、イジメっ子は去っていった。
英次は、しばらく横になっていた。
日が暮れて、空は、いつに間にか満点の星空になっていた。
家に帰る必要はない。両親は、どうせ今日も家に居ないだろう。
「暴力なんて、何の意味もない」
ボソボソと呟く。
「暴力のケンカなんて、何の意味もない」
「そうだね」
ん?今、何か聞こえなかったか?
英次は、辺りを見回す。
「暴力なんて、何の意味もないね。ボクも同意見」
前を見ると、銀色のエイリアンが、喋っていた。不思議と怖くはなかった。
「おどろいた?」
「いや、その、うん」
「ボクは、エリーミカよろしくね」
そう言って、手を差し出す。
「僕は、英次」
二人は、微笑んで握手した。
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