10.野生的な彼と、彼の元カノ ※

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「それは……キス、気持ち良くて……んんっ!」  結局、先ほど終わったばかりなのが嘘かと思うくらい、アキくんのアソコはどんどん大きくなっていく。  『抱き潰す』という言葉の通り、お互い汗をかきながらいくつものゴムを消費していった。そして気付いた頃には、あっという間に夜になっていて。  日曜午後のほとんどの時間を、お互いを求め合うことで消費してしまったことに気付く。その日の夜は、アキくんの腕に包み込まれるようにして眠りについたーー。 ***  そんな情熱的な休日を過ごした翌日も、いつも通りの平日が始まる。  私たちは忙しなく準備をし、いつも通り出勤時間をずらして行こうとした。  今日は新商品の撮影があり、早めにスタジオに行かなければならない。珍しく、私が先に出ることにした。   「それじゃアキくん、私先に行くね」 「うん、あ、麗」 「ん? なに?」 「そろそろ、他の人達にも結婚してることを公表しても良いと思うんだけど」    突然のアキくんからの提案に、一瞬固まってしまう。先週の宮園さんとの一件や、自分の気持ちをはっきりアキくんに伝えられていないことなど……色々なことを思い出してしまった。   「いや、無理にとは言わないんだけど。麗の気持ちが固まったらで」 「え、あ……ごめん、そういう訳じゃ」 「公表するタイミングについては、後でゆっくり話そう。今日の撮影、俺も後で顔を出すから。頑張って」 「うん……それじゃあ、行ってきます」    会話が尻切れトンボになってしまったけれど、私も時間が迫っていたので仕方なくマンションを出た。  一度オフィスに新商品を取りに行き、そのまま撮影スタジオに移動する。撮影自体が初めてだったので、今日は道重さんと大石さんも手伝いに来てくれていた。   「道重さん、大石さん、おはようございます! 今日は宜しくお願いします!」 「濱本さん、おはよう〜! 初の撮影ね。張り切って行きましょう!」  
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