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終話し、がっくりと項垂れてしまう。でも、落ち込んでいる場合ではない。スタジオ代もかかるし、カメラマンも待たせている。他にも手伝ってくれているスタッフの時間を奪っているのだ。
ある程度社会人経験を積んでいると、こういうピンチは何度か経験している訳で。私は道重さんと大石さんに、バッと頭を下げた。
「道重さん、大石さん! すみません!
お二人の繋がりがあるモデル事務所さんにも、代役の方を一緒に探して頂けないでしょうか!?」
「なーに言ってるの! もちろんよ。そのために今日私たちがいるようなものだから。ね、大石さん?」
「はい、もちろんです! 私もすぐ関係先に電話しますね」
「お二人とも……すみません、本当にありがとうございます……。あの、カメラマンさんや他の方にも事情を説明してきます」
道重さんと大石さんが手元でパソコンを開き、モデル事務所のリストを確認して電話をかけていく。
まだ外部の会社と繋がりが少ない私は、事務所探しを二人にお願いし、関係者に事情を説明していった。
平謝りし、皆が『濱本さんは悪くないよ。前半がスムーズだったからまだ時間もあるし、大丈夫』と言ってくれたのが唯一の救いだった。
今からこのスタジオに来れる外国人モデルで、その他にも身長等の細かい指定がある。
なかなかすぐには見つからなかった。
そんな状況で焦りを感じ始めた頃、スタジオにアキくんが現れた。
「何かあった? あれ、モデルさんいないのか?」
「あ、宝来部長……報告があります」
これまでの経緯を説明すると、何かを思案しながら彼はポケットからスマホを取り出した。
「俺が知ってるモデル事務所を当たってみよう。何度も仕事を依頼しているし、すぐに調整してくれると思う」
「本当ですか!? ありがとうございます……!」
アキくんが電話をした相手はモデル事務所の社長のようで、すぐにモデルさんを手配してくれることになった。
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