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ある所に、おじいさんんとおばあさんが住んでいました。
二人は、お米を作って暮らしていました。
そんなある日、田んぼの中に小さな小さな男が倒れていました。
おじいさんはびっくりして、とりあえず家へ連れて帰りました。
男は目を覚まして言いました。
「、、腹がへった、、」
おばあさんは、お米でおにぎりをいっぱい作って、男に食べさせました。
すると、男はどんどん大きくなり、小山のようになりました。
「おじいさん、おばあさん、ありがとう。このご恩は、俺が相撲取りになって返すよ」
男は、相撲取りになりました。
男は、小山のように大きかったものですから、戦った相手のまわしをひょいと掴むと、土俵の外へそっと下ろしました。
そうして、男は勝ち続けました。
しかし、おじいさんが病気になりお米が作れなくなりました。
おばあさんも、その看病で大変でした。
男は、相撲取りをやめて、おじいさんとおばあさんを助けましたが、おにぎりが食べられなくなったので、どんどん小さくなって、元の姿に戻ってしまいました。
やがて、おじいさんは亡くなり、おばあさんも後を追うように亡くなってしまいました。
小さくなった男は、自分の体より大きな涙粒を出して泣きました。
そして、ますます小さくなり、消えてしまいました。
何もなくなった後には、ただすごく大きくて強くて優しかったお相撲さんがいたということだけが残りました。
おわり
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