山を選んだばっかりに

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「ほんとに静かだ」 「だよね」 「お前が」 「え?」  木のテーブルを挟んで向かい合っていたのに、何でいきなり立ち上がって隣に来るの?   いや嬉しいけど! 片想い中の身としては。 「悩み……ってわけでもなさそうなんだよな」  私の顔をちょっと覗き込んで、あとは空を見てる。  満天の星。  食事が済んだらあとは寝るだけなのに、バンガローに入らず外で過ごしていられるのは、この星空のおかげだと思う。  あなたのことで、めちゃめちゃ悩んでるんですけどね!?
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