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「そんなに暴れなくても大丈夫だよ。
俺が守ってあげるから。」
チハヤは私の髪を撫でる。
「取り囲まれる前に外に逃げないと!」
私がそう言うと「ここは鉄壁でしょ?」と笑った。
シェルターのことも知っていた…
チハヤは全てわかっていたんだ…
私は絶望した。
「ねぇクミちゃん、これから2人きりの生活になるから仲良くしようね。」
チハヤは嬉しそうにそう言うと、私の体を触りだした。
「レン焦ってるだろうね。
まさか自分でやった行動で墓穴を掘るなんてさ。」
この前の件も知ってたんだ…
いつから見てたんだろう…
チハヤは何度も私を抱いた。
思考も何もかも奪うような荒々しさがそこにあり、今度こそ子どもを作ろうとする意志が見え隠れしていた。
この狭い空間の中で、私達は世界に2人きりになったかのようだった。
助けが来るわけもなく、時間の感覚もなくなっている。
朝か晩か全くわからない。
チハヤは私に毎回愛してると口にした。
私が欲しいのは、こんな形の愛じゃない。
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