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━━━━━━時が止まった。
それはそうだ。こちらは、言葉に出していないからだ。
何故、なぜ、どうしてなんだ……?俺の考えが知られたんだッ!?
「いや、貴方。声に出ていましたよ。普通に」
ーー
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ーーーーーーー
「━━━━……え?」
「いや、普通に言葉に出てましたよ?嵐のアホと同じように。いやぁ~、さすが、〈学習力ないコンビ〉って称号貰っている人は違いますね~~♬ぷふふ」
「━━━わ、笑ってんじゃねえよ!お前。あと、嵐と一緒にすんなYO!?
俺は、あんなKY野郎じゃねえぇぇええッッ!!!」
「あの~~、大きい声を出さないようにって!さっきから、言ってるんじゃないですか。馬鹿なんですか?
本当に、いい加減にしてください。
そんなんだから、周りの同業者から〈学習力ないコンビ〉って一括りされるんですよ」
「━━━━ッ!!と……とにかく!アイツと同じじゃないって言いたいだけだよ。俺は」
「そうですか~、猿堂当主が僕に伝えたいことは分かりました!それじゃ、お茶ごちそうさま。それじゃ失礼しま……」
「ちょ、ちょ、待て待て待て待て待て待て待て!待ちなさい!!宇宙くん、落ち着こう。落ち着こうか!!な?」
「僕、落ち着いていますよ。それじゃ、ごちそうさまでした。さようなら」
「ごちそうさま、じゃねえから!!話せば分かるから!━━━というか、まだ用件を言ってねえからッ!!」
「えぇ…………、まだ話してなかったんですか?それじゃ、チャチャっと話してくださいよ。
僕、さっさと自宅に帰って次回作の小説プロットを仕上げなきゃいけませんからね。
では、十文字以内でお願いしまーす!」
「できるわけねーだROッ!こっちは、真面目な話しを━━━」
「《できるわけねーだRO》ですね。はい、承知しました!猿堂さんの言いたい内容を承りました。ありがとうございました。それじゃ」
「違う違う違う、違うから!ナチュラルに帰ろうとすんな!!俺が言いたいことは、お前が書いた小説の件なんだYO!!」
「………………」
その言葉に、席から立ち上がった宇宙の動作がピタリと止まった。
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