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照れ隠し。By不二周助
「 また告白されたんですか?不二先輩 」
「 あぁ、今度はラブレターでね 」
「 どうせ、振るんですよね? 」
「 うん。申し訳ないけどね..僕には好きな人がいるから 」
不二周助。
青学テニス部三年のモテ男だ。先輩は毎日のように女の子に告白されては振る。されては振るの繰り返し。それでも諦めずに告白している女の子達には尊敬しかない。よく、振られると分かっているのに告白をするのかは、私には良く分からないがそれくらい不二先輩が大好きなのが伝わってくる。
「 皆すごいですね、諦めずに告白するメンタルが 」
「 女の子は凄いね 」
「 私だったらすぐに諦めちゃいますよ 」
「 君こそ、諦めない性格なのに恋になったら諦めるのかい? 」
「 諦めますよ。もう、振られたんですから 」
不二先輩が告白されるのは慣れている。
けど..最近、心臓の奥らへんがチクッと痛む。こんな事は今までは無かったのにどうして、
その日が、不二先輩に恋をしたという自覚をした日だった。
告白するチャンスは沢山あった。でも、怖くてできなかった。告白できる人は本当に凄い、自分が想像しているより何倍も緊張する。一応告白する言葉は考えたし、ラブレターも書いた。でも、直接言う事もできなかったし渡すこともできずにゴミ箱に捨てた。
月日が流れ、私は夢を持った。
韓国アイドルになりたい。
ライブ映像を見てなりたいって思った。それから、
"好き"という感情を忘れられると思ったから。韓国アイドルになれば忙しくなるし恋愛なんてできるわけがない。自分には好都合すぎた。
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