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 届かないと知りつつも、手を伸ばした。  わかっている。この距離だ。届くはずもない。  それでも一縷の望みをかけて伸ばさずにはいられなかった。奇跡が起こらないかと期待した。  当然、現実はそんなに甘くない。 「よっしゃ、ラスいち!」  昼の購買部、最後のパンは目の前で消えた。
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