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22-2
おずおずと手を差し出すと握った場所から暖かい気が流れ込んできた。
「……っ」
「しっ。大丈夫よ。貴方の属性を調べているだけだから」
ゆっくりと暖かい気が全身を駆け巡る。心地よい。穏やかな気の流れだった。
「聖なるチカラが強いわ。治癒力に長けている。あとは雷。風。うふふ。貴方妖精と何か契約したのね?妖精の加護がついているわよ。そのため樹木も自由に操れるわ。凄いわね。」
「妖精の加護?」
そういえば春の街でマカロンをあげたっけ?そのせいなのか?
「凄いな。まさにルミエールは妖精のようだからな」
いや、イスベルク。それは言いすぎ。恥ずかしいから心の中で突っ込んどくよ。
「残念ながら炎とは相性が悪いみたいね。その髪の色からして炎属性はほとんど受け継いでないみたい」
「そのほうがいいんです。僕はずっとイスベルクと共に居たい。反発する属性でないほうが良いんです」
この小説の中では氷と炎は反発する属性だった。
「まあまあまあ!そうなのね!素敵だわ!純愛なのね!」
イスベルクが真っ赤だ。あれ?なんかオレ変な事言ったっけ?
「え?え?あの……えっと」
「ふふふ。イゴールに婚約式を早める様に催促するわね!」
ネージュ様は茶目っ気たっぷりに笑った。
「母上~」
頃合いを見計らったように男の子が走ってきた。まるでイスベルクのミニチュア版だ。可愛い!
「あっ……兄上?」
男の子がそのままその場で固まってしまう。
「ああ。元気でいるか?」
「はいっ!」
「フロワ様っ。ダメですよ。謁見中ですってば」
侍従の方が後から追いかけてきて男の子を捕まえる。
「イスベルクの弟なの?」
「ああ。フロワというのだ」
「こんにちは。ルミエールと言います。はじめまして」
「フロワです!7歳です」
「もうそんな時間だったのね?」
「はい。父上に母上を迎いに行くようにと言われました」
「はあ……あの人ったら!もう心配性なのだから。ごめんなさいね。このくらいで倒れることもないのに」
「あ、あの。今日はありがとうございました!」
「いえいえ。いいのよ。そうだ。今度は一人で来てくれない?私マリアージュの話が聞きたいわ」
「え?僕一人でですか?」
オレはイスベルクを見た。オレだけって?いいのかな?
「……ルミエールがいいのなら。行ってやってくれるか?」
「うん。わかった」
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続きは明日の12時にて。
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