24-2

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「はぁ~~~」  大きなため息をはいているとイスベルクがやって来た。 「すまないルミエール。話しがどんどん大きくなってしまって」 「何言ってるんだい。こちらこそごめんよイスベルク。僕を守ろうとして式を急いでくれようとしたんだろ?炎の国が何か文句をつけに来る前に式を挙げてしまおうとしてくれてたことは充分にわかっている。最初は冷遇されると腹をくくってたんだ。今更……」 「いや。婚姻は早めに行う。式だけ先延ばしにした」 「はああ?いいの?だって婚姻って結婚だよ」 「俺のものだと父上に言ってくれたのは嘘だったのか?」 「嘘じゃない。だってはイスベルクへの貢ぎ物だから」 「ルミエール。俺はお前を貢ぎ物だなんて思ったことはないぞ」 「え?じゃあなんで……」 「お前は俺の伴侶だ」  苦しそうなイスベルクにぎゅっと抱きしめられた。オレは貢ぎ物じゃないの? 「伴侶って名前だけでオレはミスリルと交換されたんじゃないの?」 「っ! そんな風に思っていたのか? どうして?」 「だって王命でオレは貢ぎ物だから氷の皇太子へ輿入れせよって言われて」 「炎の王に言われたからついてきたのか?」 「違う!それは違う!オレはイスベルクと一緒に行きたかったんだ」 「だったらなぜ……」 「イスベルクが本当は迷惑なんじゃないかって。だからオレ。身体を鍛えて戦えるようになってイスベルクを守れるようになりたいって。そう思って……」 「ルミエール。迷惑なんかじゃない。俺はお前が可愛いんだ。どうしようもなく可愛いんだ!」  イスベルクの声が甘くて切ない。そんな切羽詰まったように言うなんて。胸が苦しい。顔が熱い。ドキドキと心臓の音が大きくなる。ヤバい。もう全部どうでもよくなってこの腕に包まれていたくなる。でも……。 「……イスベルク。オレカッコいいって言われたい」  急に恥ずかしくなっておでこをぐりぐりとイスベルクの首元に擦りつけた。 「じゃあ俺の元でもっとカッコよくなってくれ。俺の傍に居てくれ」 「…………」 「返事をしてくれないのか?俺と一緒に生きてくれるか?」 「……いいの?オレでいいの?」 「ああ。お前がいいんだ」  めっちゃうれしい……泣きそうだ。イスベルクはオレが本当に欲しかった言葉を言ってくれる。 「一緒に生きていく。何があっても離れないから覚悟して」  イスベルクの指がオレの顎をあげる。少し下から見上げるような角度で見るイスベルクはとってもカッコよくて嬉しそうな顔で。そのまま近づいてくる。ドアップでも整った顔なんだと見惚れてるうちにキスをされていた。 「……好きだ。ルミエール」  耳元で囁かれて腰が砕けそうになる。オレのファーストキス。頭がぽわぽわする。 「よし!すぐに婚姻しよう!」  そのままイスベルクに横抱きにされて皇帝陛下の元に行き、ユージナルが証人役をと嫌がるグラソンをひきずってきた。手際よく婚姻届けに調印をし、イスベルクからは大きなミスリルのペンダントをもらった。 「これは俺の魔力を込めてある。なにがあってもお前を守る」  凄い綺麗。本物のミスリルだ。初めて見た。きらきらと七色に光っている。何もかもが速すぎて頭の中がついていかない。これで終わり?どうなったの? 「これでルミエールは俺の伴侶だ。誰にもお前を渡さない」  ちゅっちゅっと音がするほどキスをされる。オレもう限界かもとそこから先はフェードアウトした。 ~~~~~~~~ 続きは明日の12時にて。
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