山神様のキノコ

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 夜、タエは布団に横になったまま、板の隙間から入り込んでくる月明かりをじっと見つめていた。  (あぁ、あのキノコが食べたい、食べたい、食べたい……またおギンさんのとこに行くか……)  静かに目を閉じたおギンだったが、すぐにかばっと起き上がり、体を震わせた。  (駄目だ……今すぐ、今すぐあのキノコを、食べたい……気が狂いそうじゃ!)  タエは自身を抱きしめ、今すぐに飛び出したい衝動に耐えながら、朝を迎えた。
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