185人が本棚に入れています
本棚に追加
シオンとモリスが言い合っている間に、セシリアはお茶を淹れ、モリスの前に置いた。
「いやぁ。セッテに行って、新しい弟子を探そうと思ったんだけど。その前に力尽きてね。ここで倒れてたらしい」
「そうです。セシリアがモリスを拾って、連れてきました」
「おいおい。拾うって犬猫じゃないんだから」
そんなぼやきがシオンから聞こえた。
「ですが今は、セシリアの魔法の先生です」
「そうそう。ここで新しい弟子が見つかったのよ」
お茶をずびずび飲みながら、モリスが答えた。
「モリスにはここでさとうきび畑の管理をしてもらってます。魔法でぱぱっと風を起こしたり、水をやったりしてもらってます。モリスはすごいんですよ」
と、モリスを褒めようとすると、シオンは嫌そうな顔をした。
最初のコメントを投稿しよう!