Daddy

10/10
前へ
/10ページ
次へ
「……こんなの、口にしてくれなきゃわかんないじゃん。馬鹿」 涙を指で拭いながら私は呟く。すると、母が私の肩を強めに叩いた。 「その言葉、しっかりお父さんに伝えてきなさい!」 「うん!」 私は立ち上がり、父が出て行ったドアを開ける。もうお風呂から出ている頃だろう。お風呂から出た後、父はいつも外でタバコを吸っている。 玄関のドアを開ける。そこには、驚いた顔をしながらタバコを吸う父の姿がある。目の前がぼやける中、私は久しぶりに言った。 「お父さん!!」 end
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加