加奈の最期

1/1
前へ
/9ページ
次へ

加奈の最期

「そろそろお時間です。残念ながら私はロボットは治せませんが、素人ながら判断すると、人工知能も損傷していて全部のメモリーが破損している様です」  泣き続けるオレと義母に、医師が割って入った。 「じゃ、じゃあ」 「ええ、修理して動いたとしても、それはもう別のモノということになりますね。それでは」  オレは、その場に崩れ落ちた。  オレを愛してくれた加奈は、そして、オレが愛した加奈とは、一体何だったんだろうか。  オレの涙は、その後、3日間止まらなかった。                                【了】  
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加