加奈の最期

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加奈の最期

「そろそろお時間です。残念ながら私はロボットは治せませんが、素人ながら判断すると、人工知能も損傷していて全部のメモリーが削除されている様です」  泣き続けるオレと義母に、医師が割って入った。 「じゃ、じゃあ」 「ええ、修理して動いたとしても、それはもう別のモノということになりますね。それでは」  オレは、その場に崩れ落ちた。  オレを愛してくれた加奈は、そして、オレが愛した加奈とは、一体何だったんだろうか。  オレの涙は、その後、3日間止まらなかった。                                【了】  
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