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ニヤニヤする友達を適当に交わしつつ、凛はスマホのスケジュール帳に「キャンプ」と打ち込んだ。
キャンプ当日。
凛と日向は電車に乗った。四十分ほど電車に揺られた後は、キャンプ場専用のシャトルバスに乗る。バスは山の中へと入って行った。左右に広がる木々に凛の胸が高鳴っていく。
「すごく楽しみ!」
凛が笑顔で隣に座る日向に言うと、彼は頰を赤くしながら「俺も楽しみ」と言った。バスはどんどん山の中へと入っていく。いつもは遠い空が、どこか近く感じた。
数分後、バスはキャンプ場へと到着した。山の中に丸いドーム型の建物がいくつも建てられている。
「勝山様ですね?お待ちしておりました」
従業員に声をかけられ、建物の一つに案内される。ドームの中にはホテルのようなベッドなどが揃えられていた。
「すご……」
凛は辺りを見回しながら呟く。目の前はガラス張りになっており、山と空が見渡せる。
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