星、見に行こう

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「こういうところで見た方が楽しめそうだろ?」 日向に話しかけられ、凛は「豪華すぎてちょっと緊張しちゃうよ」と笑いながら言う。しかし普段来ることのない場所だからこそ、流星群をしっかりと見たいという気持ちもあった。 「夕飯、時間になったら運んできてくれるってさ。おしゃれなキャンプ料理、楽しみだな〜!」 「料理まで用意してくれるの!?これじゃ、キャンプじゃなくて普通の旅行じゃない?」 そんなことを言いながら笑い合う。空は雲一つない青空ーーーのはずだった。 午後二十時。 おしゃれなキャンプ料理も食べ終わり、そろそろ流星群が見えると天気予報では言っていた。しかし、凛と日向の目の前のガラス張りの窓からは星は一つも見えない。ただ、分厚い雲だけが夜空に広がっている。 「星、雲に隠れちゃってるね……」 キャンプ場の周辺の空は分厚い雲に覆われてしまっているようだ。これはどうすることもできない。凛がコーヒーでも飲もうかと椅子から立ち上がろうとすると、日向が大声を上げた。
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