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――――……さて、そうして……りにゃが運ばれる速さのペースに戻って、ところどころのコインは拾いつつ……のんびり進んだ結果。
「おっ、この辺で炸裂したのか。」
私だけで拾うには多いくらいのコインが、わりと散らばってる。
思ってるよりも、ポーションが飛んでたらしい……少し下り坂らしいから、その影響で飛距離も出たのだろうか。
『もう少し近い距離かと思ってたけど……それだと、他のものには当たらないまま、そこまで飛んだ感じかな? いくら“あたしたちからすれば全遮断”だとしても……ポーションまで当たらないと言うことはない、と思うけど。』
『そんな、間接的しか無理みたいな感じだと……奏ちゃんのお水で一掃した方が良さそう説。』
うにゃー……その場合は、私が殿(しんがり)をしよう。
「どのくらいですー?」
『それなりにありそうですねぇ。』
数匹分だろうとは思う……と言うのは、りにゃに聞こえるように言っておいて……りにゃのところまで戻ってくれてる先生に、りにゃが中継。
「少しぃ、まとめておいても良いかもでぇす。」
まぁ……先陣としては、ちょっと走れば元の距離感まで戻れるし、このあとりにゃ運搬の蟻どもが通る時にどうにゃるのか分からにゃいけど、邪魔にはにゃらにゃさそう(ならなさそう)にゃくらいで、まとめておこうか。
『ひとまず……ゆらちゃん先生が確認した空間は、もう少し先かな。』
「かもにゃ……まだ、とりあえず視認とかの違和感はにゃい。」
“意図的に見えにゃい”蟻の大群のせいで、道の先が歪んで見える……だとか、そう言う感覚は、今のところにゃい。
意図的に無意識に五感をズラされるのだったら、違和感が出るのかと言われたら分からにゃいけど……どう言う風ににゃるんだろう? 壁に見える、とか言う感じではにゃいとは思うんだけど。
『おや、なんか音羽ちゃんの尻尾が不思議な動き。』
『どう“誤魔化される”のか気になっていらっしゃる……でしょうか。』
にゃんで、バレるのかー……。
「なんだか、この先の道は錯覚みたいになるんでしょうか?」
「うーん……そもそもぉ、閉鎖空間での五感の認識阻害なんてぇ、する機会も必要性のないようなことなのでー……」
ゲームを作るのって……普通、おこにゃわにゃい(行わない)ことも事前に試して、ちゃんと危険性とか潰しておくのも作業のうちじゃにゃいのか……まぁ、あの校長だからにゃ。
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