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そして、俺は…先輩に無理矢理、犯された。
だが、こんな事、誰にも言える訳がねぇ。
にしても、霊体になったって事は、先輩は死んだんか?
俺は、その事を鈴木に試しに訊いてみた。
「鈴木。先輩は死んで霊体になったと思うか?」
「死霊の場合、もっと早くに僕達は捕まっている筈です。断言は、出来ませんが、生き霊の可能性が高いです」
そういや、あれから霊体には会ってねー。
だとしたら、先輩の怨念を上手く緩和出来りゃー俺達は助かるだろう。
だが、好き好んで先輩を探す気には、誰もなれなかった。
と、その時。
俺達は背後にゾワリとくる気配を感じた。
「ようやく、見つけたぞ。保」
やっぱ、先輩とは対峙するしかねーのか。
俺は香澄には霊体が見えねーように背に庇うと、後ろを振り返った。
先輩の生き霊?は、相変わらず白い光を放ちながら、両腕を広げている。
「保。俺のことを忘れている間、さぞ、そこの連中と楽しい思いをしていたんだろう?俺の事は無視したクセに…!」
先輩からの圧が強くなる。
俺1人だったら、恐怖で動けなくなっていたかもしれない。
だが、俺には、香澄、鈴木、山村の3人が居る。
香澄は俺の後ろで息を殺し、山村はギュッと目を瞑ったまま、震えてる鈴木にしがみついていたが。
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