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久しぶりの本音
今日は、誰にも本当の私を知られずに、済んだ。みんな、私を明るくて、面白い、いい子だと思ってくれている。このいい子っていうのは、善悪の話じゃなくて、都合が良いとか、扱いやすいとかそういう意味だと思う。でも、私は、それでも良かった。みんなが楽しんでくれるなら、幸せになれるなら、どんな辛い事だって耐えられた。いや、いままで何も辛いことなんてなかった。
私は、みんなの笑顔をみれることが何よりも嬉しかった。誰かが、楽しそうにしているのを間近で見ることが私の幸せだった。私は、生まれてからずっと幸せだった。
だから、本当の私を知ると笑顔の友達はいなくなってしまう。それが、とても悲しかった。
本当は、嘘なんてつきたくない。それでも、私が嘘をつくことでみんなが笑ってくれるのなら、厭わしい嘘を重ねる行為すら出来てしまう。私は、極力嘘をつきたくなかった。
実際、私は、卑しい。みんなのためとか抜かしながら、自分のために、みんなを騙している。
こんな自分が嫌だった。この世界において、私の一番の敵は、自分自身だった。
もし、嘘のない私を受け入れてくれる人と出会うことができれば、私は本当の意味で幸せになれる。
自分を、偽って周りを騙して手に入れた幸せなんてあっても仕方がないことだってわかっていた。嘘がばれた時、傷つけてしまうのではないと心配だった。誰かを傷つけることが、一番辛いことだった。
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