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今日の私は、変だった。あの先輩と話してから、少し変になった。どこが何てよくわからない。ただ、どこか自分じゃないような気がした。いつもだったら、なんてことなくつけていた嘘がつけなくなっていた。
きっと、私は、何度も嘘を重ねてきたから、嘘をつけなかったことで、おかしくなってしまったみたいだった。
それでも、先輩には、あの先輩だけには、なんの嘘もつけなかった。つこうとしていたのに、口からは本音がこぼれていた。
本音で話して、嫌われることが、こわいから話せなかったはずなのに、話しているときに、恐怖なんて一切なかった。本音なんて言いたくないのに、言わない方が良いのに、止めることが出来なかった。ただ、もっと話したい、知りたい、知ってほしいと思っていた。
目をつぶって寝ようとしても、忘れることが出来なかった。それくらい、衝撃的な出来事だった。
嘘をつかないってことは、とても気持ちが良かった。
本当は、嘘偽りのない、自分でいたいそんな気持ちが今にも溢れそうだった。
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