第4話 砂食い鯨のソテーとオニオンスープを作りましょう・前編

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 炭火の温度調節も終わり、フライパンに祝福のオリーブオイルと牛魔獣種の乳で作ったバターを入れてから、水露タマネギを投入。  星屑の塩胡椒と様々なハーブを細かくした香辛料を適量かける。これだけでバター独特の良い匂いが広がる。それから彩雲ナス、春風キャベツを手で一口サイズに千切って投入。ほどよく火が通ったら祝福の神酒を入れて、少し冷ます。  本当は最初にお肉を焼きたかったけれど、今回は後追いで入れるとして、次に寸胴鍋に水800cc、以前作っておいたブイヨン汁と萌黄人参と夕星シイタケを投入。煮立ってきたら先ほどのフライパンの野菜を入れてアクを取っていく。星屑の塩をもう少し入れて……弱火にしてから、別の土鍋で春露ジャガイモを蒸かして……。  おっと、砂食い鯨の解体が終わったようね。お肉を取りに行かなきゃ。 「わあ! 思っていたよりも使える部位が多いわね」 『ググ。なかなかに血が新鮮で気持ちよかった』 「そう。ご飯は食べていく? 今日はソテーとポテトサラダとオニオンスープなの」 『……うん』 『基礎解体終わった!』 「うん。鱗と内臓を取り除く作業は終わっているわね。ソウ、コバ、ルトたちもありがとう。相変わらずの綺麗に解体してすごいわ」 『毒袋とる?』 「ええ、ちょっと待ってね。……ってベリーは血抜きしたあとすぐに戻っちゃったのね」 『血は新鮮なうちに同族に分けたいって』 「そう」
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