玄関にて

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「うそだろ......」 自宅にパトカーが数台、集まっていた。 玄関のドアが開いていて、父が座り込んでいて、警官が何人もいる。 「なんだ?なにがあった?」 俺は父に駆け寄った。 父は泣いていた。 「母さんが、強盗に、殺された」 キーンと耳なりがした。 『来ないで!今日はラーメン食べて!』 母さんは、あのとき。 強盗に襲われていたのではないか? だから俺を逃がす為にラーメンを食べに行かせた......。 そして、自分だけが殺された。 全身に寒気がきた。 あのまま中に入っていたら、俺も殺されていた? 俺は吐き気がして玄関先でうずくまった。 そして更に思い出した。 『あっ、写真で見た顔だ』 そう言った、店で会った男のことを。
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