0人が本棚に入れています
本棚に追加
「うそだろ......」
自宅にパトカーが数台、集まっていた。
玄関のドアが開いていて、父が座り込んでいて、警官が何人もいる。
「なんだ?なにがあった?」
俺は父に駆け寄った。
父は泣いていた。
「母さんが、強盗に、殺された」
キーンと耳なりがした。
『来ないで!今日はラーメン食べて!』
母さんは、あのとき。
強盗に襲われていたのではないか?
だから俺を逃がす為にラーメンを食べに行かせた......。
そして、自分だけが殺された。
全身に寒気がきた。
あのまま中に入っていたら、俺も殺されていた?
俺は吐き気がして玄関先でうずくまった。
そして更に思い出した。
『あっ、写真で見た顔だ』
そう言った、店で会った男のことを。
最初のコメントを投稿しよう!