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あぁ、
どうしよう……
奈央ちゃんの話をしていたら
無性に奈央ちゃんに会いたくなってきた。
つい
さっきまで
彼女と会っていたのに
すでに僕は奈央ちゃん不足になっていた。
「久々に見たよ、お前の人間らしい顔」
「……人間らしいって。あのさ、和樹は僕を一体なんだと思ってるの?」
「ロボットか、鉄仮面」
「ははは、たしかにそうかもな……」
会社にいる
僕に求められていることは
言われたことを完璧にこなすことだけ。
だから
そんな俺には
感情なんて必要なかったから……
「ただ、恋にうつつを抜かして仕事を疎かにしないでくださいよ、次期社長」
「はいはい」
今日の夕方
仕事が早く終わったら
奈央ちゃんに会いに行って
奈央ちゃんのあの優しい笑顔に癒してもらおう。
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