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……違う。 それはただ 私が北川さんと 別れるための口実でしかなくて。 本当は北川さんの 気持ちを疑ってなんかいない。 でも このまま 北川さんと一緒にいたら…… 「……じゃあ、全部捨てる」 「え?」 「元々、好きで社長になるわけじゃないし、それが理由で俺のこと信じてもらえないなら全部捨てる。」 「な、なに言っ」 「……全部捨てたら、俺のこと信じてくれる?なら俺は何もいらない。奈央ちゃんがいてくれるなら、他には何もいらないし、何も望まない。」 「っ」 繋いでいた 手をグッと引っ張られ 北川さんの腕の中に強く抱きしめられた。 .
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