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「ねぇ、奈央ちゃんは俺が次期社長だから好きになったの?」
「ち、ちが」
「違うなら、俺をちゃんと見てよ。肩書きや名前ではなく北川誠一、一個人としての俺を見てよ」
「……違うんです。これは、私の問題で、北川さんに迷惑かけたくないんです」
私が
北川さんと
距離を置いたのは
次期社長だからって
理由ではなく完全に私の問題。
「……実は、お恥ずかしい話なんですけど、私の実の母なんですけど、お金遣いが荒くてお金がなくなるたびに私の前に現れるんです。」
普段はどこで
何をしているのかわからない母。
けれど
いつも自分の自己都合で
目の前に現れてはお金をせびりにやって来る。
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