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「誠一さん」
「ん〜?」
「……あの、お腹、すきませんか?」
「は?」
「実は私、すごくお腹すいてて……。良かったら、私何か作りますよ?」
昨日は
居酒屋にいたから
きちんとした
夕食的な物を食べていなくて
誠一さんと
もっとずっとこうしていたいけれど
どこか現実的な私は色気よりも
食欲が勝っているようで誠一さんへとそう聞いていた。
「……はははっ!やっぱり、奈央ちゃんといると楽しくていいね。何もかもが新鮮に思うよ」
「え?」
「朝ごはん、フレンチトーストでいい?」
「あ、私作りますから誠一さんは」
言葉の
続きをキスで遮られ
その先の言葉が言えなくなり
ボーっとしている私の頭を優しく撫で
準備してからおいで、と耳元でそう囁き寝室を後にした。
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