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私は人に
尊敬されるような器の人間ではない。
普段の
仕事だって
就職して何年も経つのに
いまだに完璧にすることができなくて
スキルが
足りないなら
せめて知識だけでもと思い
秘書検定の資格を取得しようと思っただけ。
「でも事実、俺の目にはそう見えたんだ。奈央ちゃんのおかげで、自由がないからって自暴自棄になるのは違うよなって気づくことができた」
なんの
取り柄もない私でも
少しでも誠一さんの
役にたつことができたんだ……
「その日から、俺はキミに会うためにバスに乗ってた。話せるチャンスを伺いながらね」
「誠一さん……」
「そんな時、友達に合コンに誘われて正直行く気なかったけど参加メンバーの写真を見た瞬間、奈央ちゃんがいたから即答で行くって答えるくらいだからね」
「……ありがとうございます、私のことを見つけてくれて」
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