7/11
前へ
/93ページ
次へ
同じ タイミングで 誠一さんも 私と同じことを思っていたんだ…… 「……さすがに、ここではマズイよね。時間も時間だし、人も通るし……ごめん、今のは忘れ」 「……1分で足りますか?」 「え?」 「私は……1分では、全然足りないです……」 私、変だ…… 普段の私なら こんなこと絶対に言ったりしない。 でも 私も 同じことを思っていて 触れたいって思っていたのは 私だけではないことが 嬉しくて気づくと考えるよりも先にそう言っていた。 「……すごい殺し文句だな」 「え?あっ」 小さな 声でそう呟いたあと 私の身体を 包み込むように抱きしめてくれた。 .
/93ページ

最初のコメントを投稿しよう!

211人が本棚に入れています
本棚に追加