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胸姫ちゃんの悪夢
「ねえ、バク、起きてる?」
ぐっすり寝ている所を体を揺さぶられて起こされた。
「……どう見ても寝ているっしょ」
「ゴメン」
時計を見ると午前3時半だった。
「こんな朝早くにどうしたの」
同じバルバロッサ第一ビルの5階に住んでいる胸姫ちゃんがジャージ姿でやって来た。目的は何となくわかる。
「モーゼスは寝てるの?」
「ああ」
現時点でベッドが1つしか無いのでモーゼスと一緒に寝ているが、けしてやましい事はしていない。だが僕自身いつ抑制が効かなくなるかもしれないので早急にベッドを買いに行くつもりである。
「緩い顔で寝ちゃって随分信用されているのね」
「そう見えるなら何よりだよ。──それよりもどうせ昨日の昼に見た死体に誘発されて悪夢でも見たんでしょ」
「うん」
「悪夢を消すからベットに寝なよ」
「ありがとう」
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