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「モーゼス、こんなところで何やってるの!」
あの少女と知り合いなのか──
「ユメヲミセテタ」
小声で淡々と喋る少女の表情には何も感情が乗っていない。
「これは寝ているんじゃなくて死んでいるのよ、だから夢なんか見ないわよ」
「ウン、デモ、ミルヨ」
不思議な少女だ。と言うかあの調子だと一人で生きていけないのではないかと心配になってしまう。
「バク君、お願いがあるのだけど」
ああ、やっぱり来たか
概ねこんな状況下での美人さんのお願いは無理難題あると相場が決まっている。
「嫌だね」
「そこを曲げて」
「何と言われても嫌な物は嫌だ」
「もう、ダダ捏ねないでよね」
「そう言われてもな」
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