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082終了
丸2日以上
学校もまだ始まっておらず
完全に1人で自宅に戻っていた次男は
彼女から食費として
現金は貰っていたが
まともな食事も摂らず
朝まで起きて
深夜遅くまで
友達と外で遊んで
アルバイトで稼いだお金を
お菓子や遊びで散財していた
あげく
彼女が帰宅した時
家は散らかり放題
次男は高熱を出して
風邪を引いて
お腹まで壊していた
彼女は酷く自分を責めていた
話を聞いて
僕も自分に責任を感じた
僕がちゃんと次男の意思を聞いていれば……
僕がちゃんと彼女に帰るよう言っていれば……
彼女と僕は深く反省し
今回の
僕の自宅に移り住むという案を
見送ることにした
そして
彼女は自分にとって
何が一番大切なのか
ちゃんと忘れてはいないけれど
僕への気持ちや自分のことを
優先してしまっていた
そう言って次男に謝罪したと聞かされた
僕も同じだ
次男は僕にとっての子供ではないが
僕にとって一番大切なのは
自分の娘と息子だ
ということは
彼女にとっても一番大切な次男を
ちゃんと尊重しなければならない
ただ週末だけは
今までのように
僕の自宅に2人で泊まりに来る
でも帰る日は同じ
仮に彼女の仕事や
次男の学校の都合で
来たり帰ったりが
2人一緒ではないことがあっても
彼女も僕も
もう次男を放置したりしない
そうして
加速する疑似家族は
一定の距離を保つことで落ち着いた
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