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091知人
でも
彼にとって
私との距離感や
私がどんな風に思っていようと
「客」は「客」でしかないと言う
私にとって
「嫌な客」でも
「キモい客」でも
「良い客」でも
「昔からの客」でも
「客ではあるが仲良くしている知人」でも
彼にとっては「ただの客」
むしろ気持ちの上では敵でしかない
私は
信じてくれていないのか
疑われているのか
と思い
彼と私は口論になった
私は必死に
「何もしていない」
「そんな関係ではない」
と言う
彼は
「僕にとっては客は客」
「友達と食事なら何も言わない」
「ただの知り合いなら何も言わない」
と言う
しばらく言い合いになり
やっとお互いの気持ちが理解出来た
彼は私を疑っているわけではない
ただ「客」と食事に行くのであれば
営業の一環だとは理解出来る
だから
「知り合い」ではなく「客」と
始めから言って欲しかったのだ
でも
私にとっては「客」は「客」でも
キャバ嬢時代からの「仲の良い客」
その人と仕事以外で食事に行くのだから
「知り合い」と言った
私にとっては「仲の良い客」で
本当に良くしてくれている人だから
友人とは違う「知人」「知り合い」と
表現するのが適切だと思う
でも確かに
言われてみれば彼にとって
「客」は「客」でしかない
私とその「仲の良い客」の関係性を
全て知っているわけではない
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