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外を見ながら言ってから俺はハッとして三嶋を見たが、申し訳なさそうな笑みを浮かべていた。
「そう…ですよね。陽太さんと繋がれたからって僕浮かれすぎてましたね…ごめんなさい」
「は?何だよ急に…」
「それでも僕は陽太さんが好きです。何を言われても好きなんです。他の医師の方が来られないか本土に連絡してみますね」
「あ、あぁ…」
奥へと歩き去る三嶋を止める事が出来なくて俺は三嶋が消えた扉をしばらく見つめていたが、舌打ちをして家に帰る。
買ってきた弁当を食べてシャワーを浴び、布団を敷いて眠りにつこうとしたが、中々眠れなくて何度も寝返りを打つ。
目を閉じてしばらくしてからノックが聞こえ、俺は目を開けて起き上がり、どうせ眠れなかったので扉を開けに行く。
「こんばんは。起こしちゃった?」
「奏斗…こんな時間に何の用だ」
「じゃーん。良い酒手に入れたから飲まない?」
奏斗は銘酒の瓶を見せてきて、どうせ寝れなかったしとその誘いに乗る。奏斗の部屋のゴミ箱には使用済みのゴムが捨てられていて、生じゃないんだななんて思いながら見ていればグラスを二つ持ってきて一つを渡され受け取れば酒が注がれる。
乾杯をしてから飲んでゆき、美味しさに飲み進めてしまう。そんな俺を奏斗は机に頬杖をつきながら見ていて、奏斗は飲まないのかと思いながら見ていれば急に激しい睡魔が襲ってきてドサリと倒れてしまい床に酒が零れた。
「おやすみ…陽太」
優しく頭を撫でられ目を閉じて眠りに落ちていった。
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