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「起きて。ほら起きて陽太時間じゃない?」
「んぅ…」
起き上がれば奏斗が居て、ぼーっと考えていればスマホのアラームが鳴り俺はハッとして昨日の事を思い出した。起き上がればまだ腰が重かったし腹も痛かったが、とりあえず奏斗へ別れを告げ港へ急いで向かった。
とりあえず今日の夜三嶋の所に行こうと思い一日を過ごす。来る人来る人ほとんどが先生の元気が無いと心配している。やっぱりか…
閉店してから診療所に行けば電気が消えていて隣の家に電気がついている。俺はインターホンを鳴らして待つが来る気配がない。もう一度鳴らしても来る気配が無くてイラッとして何度も鳴らし続ければ扉が開き目を真っ赤にしている三嶋が居た。
「あ?」
「来週新しい先生が見えますので、それまで我慢してください」
「お前…何言って…」
「一方的じゃダメなんです!一方的な愛は…無駄なんです」
「三嶋」
「帰ってください!!!」
扉を閉められてしまい何も言えなくて、家に帰れば奏斗が出てきて手招きしてきたので、俺はまた誘われるがまま奏斗の家に入る。
「悲しそうな顔…でも…その顔そそられる」
「はぁ…何言って…」
「冗談だよほらまだ残ってるからさ」
昨日の銘酒を見せられ俺はまたそれを飲んでゆき、また眠くなってきて横になれば奏斗が俺の頭を上げてそこに座ってきて膝枕をされた。
「僕の陽太…陽太の事を大切にしてあげられるのは、僕だけだから」
何を言ってるのかと思っていたが、睡魔に負けてしまいそのまままた奏斗の家で眠りに落ちてしまった。
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